SIAステージ3のレポート・試験について
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★ステージ3冬の合格者の皆さんへ ---- この冬からあなたの給料が上がるのでは?
2004シーズンからは、ステージ3の合格者の発表が3カ月?ほど早まり、この12月の中旬から下旬の間に発表予定になっています。講師でもある私も今、そのために「経営論」レポートの採点を終え、再チェックに入るところです。今までは冬シーズンの忙しい最中に採点をしなくてはならず、泣いていました。それが今年からは、入山前のこの忙しい時期に代わり、やはり泣いています。
実は1年前の2002年の秋に開かれたSIA総会で、「発表をもっと早くして欲しい」という何名かの会員からの意見がありました。
これでは受験生が可哀想なので、「現状のままなら、合格者の給料の値上げが1冬遅れるので、経営者としては大変に有り難いことである」と、私も援護射撃をしました。
こういう経緯があって、今回の変更に至っている訳です。すぐに会員の声を取り入れた執行部と、それに伴う忙しさを引き受けている事務局に対し、受験生の皆さんも感謝の念を持っても良いでしょう。
しかしただ黙って待っていたのでは、幸い合格した皆さんの給料が今シーズンから値上がりするかどうかは不明です。
少し古いデーターですが、公認147校の内70校より回答(回答率47.6%)によれば、各種資格・役職手当の有無については、
スノーボード教師に対して「有り 23校(35.4%)」、
文部大臣認定スキー教師に対して「 有り 24校(34.8%)」となっています。
ステージ3資格に対しては不明ですが、少なくとも40%か、あるいは大半のスクールが手当を付けているのではないか、と私は想像しています。
但し、契約書を交わしているのは秋か、初冬のハズです。12月末の合格者の皆さんは、その契約時ではまだステージ2の条件だったのです。ですから、少なくとも40%ていどか、あるいは大半の合格者は、給料の上がる可能性があります。
ちなみに当スクールの場合ですと、
ステージ2または準指の資格手当、25,000円
ステージ3または指導員の資格手当、40,000円
即ち合格すれば、その差額15,000円がアップするのです。日当換算すれば÷25日で、たったの600円。1シーズンなら5万円ほどになります。たったこれだけなら要らないと言うか、欲しいと言うかは本人の自由ですが、、。
しかし、校長が皆さんの資格が1ランクアップしたことを強く認識していなければ、契約金額のままに据え置かれてしまう恐れもあります。
このHPを読んだ時点で、「間もなくステージ3の合格発表があるが、もし合格していれば自分の給料は上がるのか?」どうかを、すぐに確かめるべきです。もし「ノー」という返事であっても、再交渉をすべきで、その結果上がる可能性が強くあると私は想像します。
幸運をお祈りします。
2003/12/ 7 土方あきら
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★ ステージ3レポートに落ちたので、相談
Q=SIAステージ3の科目「指導法」のレポートが、2年連続で不合格になってしまいました。私自身ではその理由が分からないし、3度目は絶対に落としたくありません。
**校長に相談したところ、そういうことなら自分よりも土方さんに相談しなさい、と言われました。
SIAに提出する時に、念のため採っておいたコピーをお送りしますので、ご指導のほどお願い申し上げます。
(2002年の冬 ある受験生より)
(実際に出した返事は、忙しいスキーシーズン中で、しかも早くに返事を欲しがっていると思い、走り書きでした。以下は、若干手を入れ、加筆もしています)
A=
***SS **さま
レポートを何度か熟読致しました。
1.
別科目の講師・土方あきらとしては、試験もレポートも、可能な限り落とさないことを基本姿勢にして、出題や採点をしています。
ですからこの科目を担当の**講師とは、基本姿勢や採点が異なるかも知れないということを、予めご承知おき下さい。あくまでも以下は私の意見です。
2.
こういうケースでは、SIAに対し質問をするという方法もあります。
また落第が承伏出来ない場合は、国の裁判なら再審請求や不服申し立て?というような救済処置があります。小さな組織であるSIAでは、同様のものは規約もなく、明文化もされていないと思います。
しかし自分自身では絶対合格の自信があれば、通知を受けてから出来るだけ早い時期に、SIAに対し文章で申し入れをすべきだと思います。
3.貴兄のレポートの分析
3−1 初めの5行=
「良きスキー指導者に求められる条件は、、、、」が、書かれています。
「と思う」という感じで、少し弱いです。文章全体の20%を占めています。
3−2 次の10行=
「キャンプ指導員として、、、、、。」
テーマである「スキー(指導者)」とは直接関係ない部分が、全体の40%も占めています。間接的には関係あるとしても、これは大きなマイナスポイントです。
3−3 次の4行=
「参加者が求めているものを見抜き、、、」
ということで、やっと前「3−2」が少し役立ちます。全体の20%弱。
3−4 最後の5行=
「これからの私の夢は、スキーを1つの手段として、、」
まとめとして、弱すぎるように感じます。全体の20%
以上のような構成の結果、「テーマ1.」の趣旨に対し弱い内容です。
「良きスキー指導者に求められる条件」についてではなく、自分がなりたい(スキーも含む)トータル自然関連指導者の像を述べているように感じます。
もっとテーマの趣旨をしっかりと捉え、ダイレクトに切り込んでいった方が安全です。
もっと端的に言えば、配分のパーセンテージを見れば一目瞭然です。テーマからは外れていないとしても、弱い感じの部分が全体の文章量の半分ほども占めているのは、作戦ミスです。
廊下や階段、物置が大切だとはいえ、一般的な家を建てるときにそれらが50%以上の面積を占めてしまったら、どんなものでしょうか。
4.もし私なら、以下のような図面を引きます。
4−1.
「良きスキー指導者に求められる条件」についての一般論を書きます。これが不可欠要素なので、最低でも1/3、多ければ2/3のスペースをこのために使います。
例えばスキー技術、用具、安全についての知識は不可欠です。しかも「何故」についても、一言簡単に触れておくとベターでしょう。
4−2.
「しかしスキー指導者として私の場合は、こういう要素(条件)を大切に進みたいと考えている」
または
「しかし現在の時代背景などを考えると、スキー指導者としてはこういう要素(条件)がさらに重要度を増していると考えている」
というようなことを、残りの2/3〜1/3のスペースを使ってまとめとします。
5.レポートの書き方のコツ
今回私が書いている貴兄へのメールのように、できるだけ箇条書にすることです。
読み手(採点者)が理解しやすいだけでなく、書き手(貴兄自身)が論点などの整理が出来、誤りやおかしな部分に気づきやすいものです。
反対に作文形式にすると、箇条書の場合と反対の欠点が生まれます。論点の狂いなどがあっても、自分自身でも気が付きにくいものです。
箇条書きだからといって、整理記号として1,2,3などではなく○や●などでも構いません。
以上ですが、参考になれば幸いです。
(HPに載せるための改訂、掲載2003/ 6/06)
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★なぜステージ3試験問題を、○×や、番号や用語選択方式にしたのか
極端な話、○×で1問しか作らなければ、採点は100点満点か、0点のどちらかしか無くなります。文書の書き込み方式にすれば、61点も生まれれば、89点も生まれます。必ずしも正解ではなくても、文章全体を読み込んである点数を加算することも可能な訳です。
仮に20の設問があるとします。一人当たりの採点には、どれだけ手抜きをしても20分はかかります。少し真面目に読み込めば、30分から小1時間はかかります。
多少、数字はおぼろげですが5年くらい前までは、毎年の受験生が60名以上。
最初の、全員の採点には 「30分から小1時間」×60名=約50時間。しかも「用具論」と「経営論」の2科目を担当していたので、倍の100時間。1日7時間労働とすれば正味14日ほど。
しかしこれだけの時間をかけていると、採点にバラツキが生まれてきます。それを均すために、全員の回答を見直します。仮に一人1分で処理しても、60分×2科目=2時間。実際には斜め読みをしても、少なくとも一人10分程度はかかるので計20時間=約3日。
最近は受験生が20名前後?と減り、しかも2002年からは担当の1科目を返上したので、上記よりは拘束時間は少なくなっています。
こういう経緯があり、「○×や、番号や用語選択方式」に変更をさせて頂きました。これなら正解をSIAに伝えておくことで、採点もSIAでして貰えるのです。何か問題があった時や、落第点になりそうな人が生まれた時などに、連絡を取り合えば円滑に処理出来ます。
2003/ 7/25 土方あきら