1998シーズンのスキー索道利用数は、不景気と雪不足の影響を受け、前年比で83.7%と落ち込んでいます。
この数字は、その1998シーズンの普通索道(=ゴンドラ、ロープウェイ)の利用人数です。それに特殊索道(=スキーリフト)を合わせると、5億6,868万人(日本ケーブル発行スノービジネス1998秋号)。
もし一人が5回平均の利用と仮定すれば、2億8千万回ほどもの乗車回数になります。
もし一人が2千円平均のリフト代を払ったと仮定すれば、金額は1兆1,374億円。
500円のラーメンなら2,843億杯分=4人家族が毎日3食ラーメンを食べ続けても、6,492年もかかる金額です。仮に30歳で子どもを生むとすれば、概算で216代めの子孫まで続きます。
国内リフト乗車人数の推移1990-2010年表 |
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◇ 普通索道の乗車回数 ◇ (=一般のゴンドラ、ロープウェイ、リフトなど) | |||
シーズン | 乗車回数 | 前年比 | 売上 |
'92シーズン | 7億5千万人 | ピーク。この年度については出典不明 | |
'93シーズン | 売上収入は約1,500億円 |
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'95シーズン | 6億9,799万人 | ---- | 売上収入は91,500億円弱 |
'96シーズン | 7億3,583万人 | + 5% | |
'97シーズン | 6億4,373万人 | −16% | |
'98シーズン | 5億3,521万人 | −17% | 特殊索道(=スキーリフト)を合わせると、 5億6,868万人 |
'99シーズン | 5億4,717万人 | + 1% | |
'99シーズン | 5億2,300万人 | この数字については出典不明 | |
'00シーズン | 5億2,278万人 | − 4% | |
'04シーズン | 売上収入は890億円(または810億円) |
▲上の表は、
「日本ケーブル(株)」が発表の数字です(出典不明を除く)。多分、普通索道(=ゴンドラ、ロープウェイ)だけでなく、特殊索道(=スキーリフト)も含まれている?ような気がしますが、不確かです。
▼下の表は、
「乗車回数」は 国土交通省「鉄道輸送統計調査」特殊索道旅客輸送実績より。
その他の、リフト売上、スキー人口、スノーボード人口は、 財)社会経済生産性本部の「レジャー白書」より。
国内リフト乗車人数の推移1990-2010年表 |
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年度 | 乗車回数 | 前年比 | 売上(億円) | スキー人口 | スノボ人口 |
1990年 | 759,206千人 | 1,310 | 1,380万人 | ||
1991年 | 771,758千人 | 1,410 | 1,700 | ||
1992年 | 791,792千人 | 1,510 | 1,760 | ||
1993年 | 796,906千人 | 1,510 | 1,770 | ||
1994年 | 749,840千人 | 1,420 | 1,670 | ||
1995年 | 788,896千人 | 1,490 | 1,630 | ||
1996年 | 700,199千人 | 1,320 | 1,670 | ||
1997年 | 575,705千人 | 1,290 | 1,360 | 320万人 |
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1998年 | 580,023千人 | 1,160 | 1,400 | 400万人 |
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1999年 | 539,972千人 | 1,130 | 1,230 | 430万人 |
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2000年 | 509,496千人 | 1,020 | 1,160 | 460万人 |
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年度 | 乗車回数 | 前年比 | 売上(億円) | スキー人口 | スノボ人口 |
2001年 | 491,591千人 | 990 | 1,080 | 530万人 |
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2002年 | 468,471千人 | 920 | 1,090 | 540万人 |
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2003年 | 417,453千人 | 890 | 760 | 430万人 |
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2004年 | 383,757千人 | 810 | 760 | 470万人 |
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2005年 | 700強? | 520万人 |
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平成17年度輸送実績 (2005年度) | 旅客数量合計 441.0百万人 普通索道計 61.8百万人 特殊索道計 379.2百万人 | +0.5% +15.2% -1.5% | |||
2006年 | 316,316千人 | 610万人 | 420万人 | ||
2007年 | 342,411千人 | +8.2% | 560万人 | 400万人 | |
2008年 | 305,710千人 | -10.7% | 690万人 | 440万人 | |
2009年 | 300,388千人 | 690万人 | 440万人 | ||
2010年 | 282,136千人 | -6.1% | 720万人 | 420万人 |
▼さらに一段下の表は、
「全国スキー安全対策協議会」発表の数字です。
普通索道は含まれません。2月の月間述べ輸送人員であって、1シーズンに換算したものでは無いと思います。こちらも不確かで、申し訳ありません。
◇ スキーリフトなどの乗車人員 ◇(調査は2月) | スキーヤー | スノーボーダー | ||
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'00シーズン | 5,497万人 | − 4% | 3,610万人 66% ( ---- ) | 1,888万人 34% ( ---- ) |
'01シーズン | 4,970万人 | −9.6% | 2,983万人 60%(-17.4%) | 1,987万人 40%(+ 5.3%) |
'02シーズン | 5,053万人 | + 1.7% | 2,840万人 56%(- 4.8%) | 2,213万人 44%(+11.4%) |
'03シーズン | 4,390万人 | -13.1% | 2,391万人 54%(-15.8%) | 1,999万人 46%(- 9.7%) |
'04シーズン | 4,074万人 | -7.2% | 2,246万人 55%(-6.10%) | 1,828万人 45%(- 8.6%) |
'05シーズン | 4,240万人 | +4.10% | 2,336万人 55%(+4.00%) | 1,904万人 45%(+4.20%) |
'06シーズン | 3,459万人 | -18.4% | 1,820万人 53%(-22.10%) | 1,638万人 47%(-14.00%) |
'07シーズン | 3,637万人 | +5.10% | 1,948万人 53%(+7.00%) | 1,689万人 47%(+3.10%) |
◇ スキーリフトなどの乗車人員 ◇(調査は2月。1シーズンではありません。乗車人数であって、人口ではありません。) | |||||||
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調査は2月 | スキーヤー | 前年比 | スノーボーダー | 前年比 | 総輸送人員 | 対前年比 | |
2008年 | 19,734,544(53%) | 1.3% | 17,147,000(47%) | 1.5% | 36,964,911 | 1.6% | |
2009年 | 18,389,227(54%) | -6.8% | 15,894,319(46%) | -7.3% | 34,283,546 | -7.3% | |
2010年 | 18,082,250(56%) | -1.7% | 14,481,431(44%) | -8.9% | 32,563,681 | -5.0% | |
2011年 | 18,837,522(54%) | 4.2% | 15,763,890(46%) | 8.9% | 34,578,359 | 6.2% | |
2012年 | 16,225,318(53%) | -13.9% | 14,130,623(47%) | -10.4% | 30,355,941 | -12.2% | |
★参考資料
1= 「野沢スキー場(長野県)のピークでは、1シーズンのリフト売り上げが45億円だったのが、1999シーズンでは20億円弱(たぶん15億円ほど?)」とのこと。1/3への売り上げ減です。
2= 「猪苗代スキー場(福島県)では、1995シーズン頃がリフト利用数のピークで、2002シーズンでは約その半分」と言われています。
これは猪苗代や福島県だけに限らず、日本全体の傾向と見て良いでしょう。
3= 釣り具好調 スキー不振(日経新聞1999/12/11朝刊)
成熟するアウトドア用品の市場。
余暇開発センターの調査によれば「登山・キャンプ用品」の市場規模は98年が1,760億円。前年比で1.1%減少。90年代に入って拡大傾向が続いていたが、96年(1,800億円)を境に縮小に転じた。
アウトドア関連の中では「釣り具」が一貫して伸び続け、98年は前年と同じ2,950億円を記録。一方、ここ数年極端な不振に直面しているのが「スキー・スケート・スノーボード用品」。91年に4,290億円だったのが、98年には2,890億円にまで縮小した(-32.6%)。
(FRaU東京コンシェルジュ #102「スキー最新事情」(ホイチョ・プロダクションズ)より)
'04シーズン 1,230万人 760万人 470万人 「レジャー白書」(社会経済生産性本部)。前年比でSKI 28%の減少。
わが国のスキー人口は、ピークの92〜93年シーズンには1,770万人もいましたが、04年は470万人にまで減少。おかげで、かつて700を数えた日本全国のスキー場も、05年シーズンは559に。
しかも、ゲレンデは年間集客数が10万人を割ると維持できないと言われますが、全ゲレンデの8割までが10万人以下。
ピークには年間143万人を集めた野沢も04年は38万人。同じく144万人を集めた八方尾根も45万人にまで減少しています。
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