おもろい話・いい話・いい加減な話

フリチョフ・ナンセンのスキー讃歌(賛歌) (2006/ 5/31)

 「あらゆるスポーツの中で、その王者の名に値するスポーツがあるとすれば、それはスキーをおいて他にない。
 スキーほど筋肉を鍛え、身体をしなやかに弾力的にし、注意力を高め、巧緻性を身につけ、意志を強め、心身を爽快にするスポーツはほかにない。
 晴れ渡った冬の日にスキーをつけて森の中へ滑走してゆく・・・・これにまさる健康なそして純粋なものが、ほかにあるだろうか。深々と雪におおわれた森や山のすばらしい自然にまさる清純高貴なものが、ほかにあるだろうか。
 樹木のある急斜面を飛鳥のように滑り下ることにまさる爽快新鮮な生気をかきたてるものが、ほかにあるだろうか。明澄な張りつめた冬の大気が、そしてタンネの小枝が頬をかすめ、われわれの目も頭脳もそして筋肉も、不意に行く手に立ち現れる未知の障害物をかわすために、極度に張りつめる。
 日常の生活はいっぺんに我々の頭から拭い去られて、都会の空気もろともはるか我々の後方へ遠のいてしまうかのようだ。
 我々とスキーとそして自然とは、いわば渾然として一つになってしまうのである。これはただ身体を鍛えるばかりでなく心をも高め育てるものであり、国民にとって、多くの人々が漠然と予感しているよりも、さらに深い意義をもっているのである。」

(フリチョフ・ナンセンの「スキー讃歌」より)


フリチョフ・ナンセン(NORNOR Fridtjof Wedel-Jarlsberg Nansen, 1861年10月 - 1930年5月)
 探検家、クリスチャニア大学の動物学および海洋学の教授、駐英ノルウェー大使、国際連盟の難民高等弁務官
1889 明治22年 フリチョフ・ナンセンが、40日間をかけスキーでグリーンランド横断成功し、近代スキーの幕開け。
  1893年 ナンセンは北極点遠征を行った。船に8年分の燃料と6年分の食糧を積み、12人の乗組員とともに6月24日にクリスチャニアを出港した。1895年3月にスキーで極点を目指すことに変更。しかし旅は難航し、1896年、運良くイギリスの探検隊に救助された。
1922年 戦争難民の帰国および飢餓難民救済活動の功績が認められ、ノーベル平和賞を受賞。


同じく胸熱くする、スキー感動話として、次があります。

  topページへジャンプへ  このページTop

スキー話 スキー話・topへtop   スキー話・NextへNext   スキー話・topページへジャンプmenu
透明スペーサー
丸ボタン もう読みあきた。 homeへ戻る
=情報満載「SKIスキーのいろいろページ


著作権情報
このスキー話ページの新設日 : 1999/07/25.
 ◇ リンクフリーですが、ご連絡をいただければ嬉しいです。相互リンクなら大歓迎です
横棒線