スキーの話

 より見やすく、またより検索もしやすいように、以下を集め、単独独立ページとしました。2020/10/12
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スキー事故の判例 (2001/ 2/19)

 以下は損保の代理店をしている友人から、平成12年に入手した資料です。

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判例紹介:スノーボーダーとスキーヤーの衝突事故
神戸地裁平成九(ワ)1845号 判例時報1696号参照
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【事故状況】
 スキーの初心者であるXが初級者用ゲレンデを滑走中、上方よりスノーボードで滑走してきたY に衝突され、左下腿骨骨折の傷害を受けた。
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【それぞれの主張】
 X:
 Yは15メートル離れた地点ですでにXを認識しており、スノーボードの上級者であるYは、衝突回避動作に入るべきところ、前方を注視せず猛スピードで初心者用ゲレンデを滑走したのであるから、全面的に過失がある。
 Y:
 15〜20メートルの距離でXに気づき、進行方向をXとは逆に変えたが、その後見失ったため回避できなかったものであり、さらに、Xは上方からの滑走者がいないことを確認すべきであったにもかかわらず、衝突直前までYの接近に気づかなかったことは安全確認義務違反であり、Xにも過失があるとして過失相殺を主張。
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【判決の概要】
 スキー場においては、上方から滑走する者に前方を注視し、下方を滑走する者の動静に注意して、その者との接触・衝突を避けるべく速度および進路を選択して滑走すべき注意義務があるとして、Yの主張をいずれも退けた。
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∞∞∞∞ スキーヤー・スノーボーダーの事故における賠償責任のポイント ∞∞∞∞
原 則 :上方から滑る者の過失が圧倒的に大きい。
修正要素:ゲレンデの混み合い方、見通しの良否、能力・技量に応じたゲレンデの選択の有無、スキーヤー・スノーボーダーとしてのマナー遵守。
 下方にいても、ゲレンデの中央付近で長時間立ち止まっていた場合や、転倒してもなかなか立ち上がらなかったり、あるいは、混雑時に斜滑降で斜面を悠々と横切ったり、合流地点での飛び出したり等は、
 過失を問われる可能性があります。

◇参考リンク

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過失相殺か、受認の法則か (2001/ 2/19)(追記2016/04/17)

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 たぶん日本で最もスキーに詳しい弁護士さんは坂東克彦さん
 少し不確かですが、新潟索道協会の顧問?弁護士、全国スキー安全対策協議会の委員、SAJの指導員、3年ほど前?からSAJの安全対策?委員などなどを務めています。
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 かっては、「受認の法則」という考え方が、スキーの事故に当てはめるのが普通でした。分かりやすく言えば、「承知で地雷原のような危険地帯に立ち入る人は、そこでケガをした場合には、本人にも責任がある」というような考え方です。
 あるいは野球で、イレギュラーバンドしたボールで野手がケガをしても、バッターの責任を責めることは出来ません。これについては、確かにそのとおりです。
 それを都合の良い拡大解釈をして、「だからスポーツの場では、賠償保険の対象にはならない」という論理です。ほんの2年ほど前でも、この詭弁?で逃げる保険会社員と私は論争しています。
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 今ではスキーも、自動車の事故などと同様の「過失相殺」という考え方に代わりつつあります。多分、弁護士の坂東さんが力説されているのも、この辺りかと思います。
 事故が起きれば、両者の過失責任の有無と大小を考え、それを相殺して加害者が被害者に賠償する、という考え方です。
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 万一あなたが被害者になったとき、受認の法則などの詭弁で丸め込まれないようにご注意ください。(2001/ 2/19)
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◇追記(2016/04/17)
 1970年代アメリカではスキー場での事故の訴訟が多発した。特に1972年にバーモント州で起きたサンデー・ストラットン事件はその契機となるものである。20才の初級スキーヤーが、滑走中にブッシュに引っかかり転倒し重傷を負って四肢麻痺となった事故で、被害者はスキー場に対し、事故はゲレンデの維持、管理に過失があったためであるとして損害賠償を請求した。裁判所は、ゲレンデ管理の不備を認め、治療費と慰謝料で150万ドル(4億5千万円)を裁定した。
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 従来はスキーヤーがスキー中に傷害を負った場合には、危険の受忍(assumption of risks)としてスキーヤーの責任を重視していたのに対し、裁判所はスキー場のゲレンデ整備する技術も向上していることから、スキー場の管理の責任を広く認めたのである。この裁定の結果が大きく影響を及ぼしたことにより、スキー場の保険料が20%から400%も高騰した。そしてスキーヤーがスキー場管理者の責任を訴えた場合、裁判で勝てるということが大きくなったことから訴訟の件数が急増するに至った。
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 以上は、福井大学教授・水沢利栄さんが1995年セミナー「スキー事故のリスクマネジメント」の資料の一部(当時は助教授)。

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 上段の弁護士・坂東さんの言う「受認の法則→過失相殺へ」と、水沢さんの「スキー場の管理の責任を広く認めた」は、同質のものです。ただアメリカのほうが、30年近く早くに変わっていったようですね。
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 それとインターネットで簡単に調べた範囲ですが、言葉としては「受認の法則」が大半ですが、一部「受忍の法則」でもヒットがあります。

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◇参考リンク
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